結婚・出産

ここではインタビューに協力した心不全や心臓病を患う人たちの結婚と出産についての語りを紹介します。心臓病の治療や心不全は、その人の将来にわたって影響を与えることがあります。
結婚や出産について悩み、ある人は辛い決断をした経験を話してくれました。

結婚への思い

先天性心室中隔欠損症からアイゼンメンジャー症候群*を合併した人は、自身の予後は不確実な面が大きいと考えました。結婚を考えて付き合った女性には自分の状況をすべて伝え、その上で判断を任せたそうです。
*アイゼンメンジャー症候群とは、生まれつき心臓の構造に異常があることから、肺動脈の血圧が上昇してチアノーゼなどの症状を引き起こす病気です。

妊娠・出産にかかわる体験と思い

妊娠時は心臓への負荷が増すため、心臓病を持っているだけで妊娠・出産を断念せざるを得ない時代がありました。しかし心臓病の治療法や心臓疾患合併妊娠の支えとなる新生児医療が発達し、病状によっては可能となっています。
私たちのインタビューでも、病状に応じた多様な妊娠・出産の語りがありました。

重篤な心不全で一時は移植が検討されるほどに悪化したが、治療によって回復した女性は、将来子どもを生むことは視野に入れてよいと言われているが、長期戦になるので、諦めずに一つ一つやっていけたらよいと話しました。

術式の選択が女性にとって、子どもを持つかどうかという、家族の将来設計に関る重大な局面だと実感し、涙が出ることがあったと話した人がいました。

先天性の心室中隔欠損症で、その後大動脈弁閉鎖不全症を生体弁置換術で手術した人は、不妊治療で妊娠した後で妊娠中に感染性心内膜炎を起こし、不妊治療で授かった子どもの出産を断念せざるを得なかった思いを語っていました。

妊娠・出産では、心臓や血液の巡りなど、循環器系に様々な変化がおこります。「健康で長生きするために-知っておきたい循環器病あれこれ〈141〉循環器病と妊娠・出産(循環器病研究振興財団)」 を参照してください。

僧帽弁狭窄症を発症して心不全になった人は、50年前に息苦しくて分娩台に横になることも出来ない状態で息子を授かったことを話しました。
あとで話を聞くと、二人とも死んでもおかしくない状態だったそうです(「症状の始まり」のインタビュー23も参照)

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