
インタビュー時:年齢非公開(2022年1月)
関係:父
医療的ケアのある子:長男6歳
妻と長女(10歳)、長男の4人家族。
長男は生後直後から、哺乳力が弱く経鼻栄養を開始した。
現在は少し口から食べることも可能だが、一日2回の経管栄養が必要である。
妻は外勤で、自分はIT系で在宅中心の仕事のため、家事・育児、子どもの入院付き添いなどは自分が担うことが多い。
突然の息子の入院で自分の生活は何一つ自由にならなかった経験も数度ある。
その中で、ITで子どもの気持ちを理解し、家族がもっと楽にケアできる環境づくりができないかを考えるようになった。
語りの内容
自然豊かな場所に家族と過ごしたりとか。
もう少し安価に、レスパイトとか、福祉とかじゃなくて、ダイバーシティっていうのかな、いろんな人、お年寄りもお母さんも若い方も、ね、お兄ちゃんもお姉ちゃんも、みんなが楽しめるようなレジャーみたいな感じの中に、自然とそういう遊び方とかをつくりたいなと。
その意味でのアウトドアとかをもっと積極的にやりたいと思って、キャンピングカー買いました。
でも、うちの子の場合なんですけど、まあ僕の言い訳もあるけど、キャンピングカーって夜寝るのが結構大変なんですよ。
めっちゃゴージャスなやつ買えばいいんですけどね。
エアコンがなかったり、空気がめちゃくちゃ乾燥すんですね。
FFヒーターって付けて。
寝てるときにエンジンかけちゃいけないんで、結局はねえ、サブバッテリーとか、バッテリーの電源があるキャンプ場行かないと回せないんですよ。
ちょっとチョイスが悪くて、今回買った車にエアコン付いてなかったんでね。
風邪引かしちゃうよなーってまず思うのね。
あと狭いから子どもがコロコロコロコロするたんびにちょっと危険なんすよ。
車ん中もね、意外とくぼみがあったりとかしてね。
ここは、もうちょっと研究しながら、風邪引かせないとか、ある程度、快適に寝られるとかって思ったときに、キャンピングカーのあり方すらも、もっと僕この医療的ケア児に普及していいなと思うんですよ。
いろんな意味で理にかなってるんです、その災害時も含めてね。
公共交通機関を変えるとかね、バス乗れないとか、社会的にはそっちをいじくるのは逆に大変だと思うんですよ。
であれば、一つ一つの家族同士で、最大限、移動できる自由であったりとか、それが楽しみながらも安全に暮らせる仕組みだったりとか。
あと欧米なんかそうなんだけど、キャンピングカーが行った先にインターネットが普通に使えたり、電気が使えたりって結構ポッドっつって、そういうのが結構、海外で整備されたりしてんですよね。
入院中にね、よくあるんですけど、医療的ケアしてる家族で子どもが入院するときに、キャンピングカー持ってるお父さんたまにいるんです。
お母さんが入院してたら、お父さんが、病院の駐車場で寝泊まりして交代みたいな人もいたりするんで、そういうやり方もあるし。
特にコロナ禍でそういう県ありましたよね。
隔離施設として、100台ぐらいのキャンピングカーを置いたって事例もあったから。そういうふうに聞いて、あんまりピンと来る人少ないかもしれないけど、現実を言うと、僕らはあんまり旅館にも泊まれない。
公共交通機関にも、多分うちの子、乗ったことまだ1回もない。
普通のお店に入るのにも予約と周辺を気にするってのは前提なんで、たかだかマイノリティーの世界だけど、そういうモビリティをうまくやると、まあまあ、いろんな人が楽しめるはずなんで、そこはちょっと発想してみてもいいかなと思ってます。
インタビュー35体験談一覧
- 地域の学校に行かせるか意向を聞かれたが、受け入れに前向きではない普通学校より特別支援学校のほうがいいと思った (テキストのみ )
- 通学手段や準備について親切な地域支援員が教えてくれたが、基本的に情報がなく、行政の中での連携不足を感じる(テキストのみ)
- 入院時に親は付き添うのが当然のように言われる。仕事の都合はそっちのけで、不自由な生活を強いられることに驚いた(テキストのみ)
- 療育センターを見学し、たくさんのアクティビティと同時に細かなケアに対応するスタッフの姿勢に感激した(テキストのみ)
- 療育センターの見学で、反応がないように見える子に、歌を歌おう、絵を描こうと明るく接するスタッフに衝撃を受けた(テキストのみ)
- 子どもの笑顔を見たくて笑わせる方法を考えてしまう。上の子と先に弟を笑わせたら勝ちという勝負をするのも楽しい日常だ (テキストのみ)
- テクノロジーで誰もが在宅ケアの管理ができる体制を整えたい。そのためには社会制度も変えていかないといけない(テキストのみ)
- 温度、湿度、気圧、子どもの動きをモニタリングして室内をよい環境を保つことができるようデータを蓄積している(テキストのみ)
- 家族で気軽に外出したいとキャンピングカーを購入した。移動や宿泊の手間がなく、災害時対応としても手ごたえを感じる (テキストのみ)