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診断時:57歳
インタビュー時:60歳(2008年2月)

診断当時は、企業の管理職として多忙な日々を送っていた。妻との間に子どもが3人。首都圏在住。吐き気、足のしびれ、腰痛など、2年近く体調不良を訴えて複数の医療機関を受診したが診断がつかず、2005年にようやく前立腺がん(ステージIV)の診断を受けた。ホルモン療法にて体調が改善したが、2年余りで再びPSA数値が上昇しつつある。

語りの内容

まあ前立腺の場合は、女性ホルモンを大量投下します。で、結果はどうなるかと、体に変化が出ますね。えっと、まあ、えー、胸が出ちゃうんですね。おっぱいがね。えーと、端的に言うと、おっぱいがこう膨らんで来て女性のような感覚になりますね。小指立ったりはしませんでしたけど(笑)。
ちょっと女性の気持ちがよく分かるようになったかなと。今まで女性の心理はよく分からない、心理学を勉強していても分からない人間だったのが、おかげでよく分かるようになりましたという(笑)…これは、冗談ですけども。
えーと、ジムに通った話をしました。ジムに行くわけですね。で、一汗流して、よくシャワーを浴びに行きました。そのときがね、ちょっとね、自分としてはね、嫌だったというのがありますね。つまり、裸になって、シャワーを浴びるときにね。同じ男性仲間の目が気になっちゃうんですね。何か俺、胸膨らんでてね、どう見られるかなとかって。で、水泳も好きなので、本当はプールへ行きたいんですけど。うーん、だからどうしようかと思いましたね。もう今どきですと、あのー、選手なんかはね、全身を覆うようなスイミングスーツがあるので、あれを買おうかなと、一時思ったんですけどね。まあちょっとそこまでできなくて。でも、だから、人が少ないときを見計らって、シャワーを浴びに行くとかね。やっぱりオープンになりきれないのはどうしてもありますよね。仕方ないことかなって思うけど。
家内は「そんなの気にすることないじゃない」ってね。もう家内といつでも一緒に、そのジムも時々は一緒に行ってましたので、「気にすることないわよ」なんて言われてたけども、気になりますね、正直なところ。

私は: です。

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