インタビュー31

インタビュー時:58歳(2021年10月)
関係:母
医療的ケアのある子:長女29歳
四国在住。実母と娘の3人暮らし。

娘は出産時の回旋異常で重度の脳性麻痺となった。
当初は経鼻チューブから栄養を取っていたが、何度も練習し生後4か月頃から経口摂取が可能になった。
胃食道逆流症もあり口腔・鼻腔吸引、喘息のため吸入は今も必要。
娘は地元の小中学校の特別支援学級に通った。
娘が幼児期から、障がい児者の親の会の活動をしている。
娘が成人したとき、社会人としてどう生きていくかを考えた。
現在、児童館での交流や自分のできることを活かし、社会人として生きる娘を応援している。

インタビュー27

インタビュー時:54歳(2021年7月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男15歳(逝去時)
九州在住。長男を2006年に亡くし現在一人暮らし。元夫とは離婚。

妊娠中に胎児に水頭症の可能性を指摘され自然分娩で出産した。
原因は不明なまま、入退院を繰り返し、口腔鼻腔内吸引、経鼻経管栄養、導尿など医療的ケアが増えていった。
10歳で気管切開と胃ろう、その後人工呼吸器も必要となった。
夫と離婚後は養育費と生活保護を受け生活していた。
長男が亡くなってから看護師を目指し、現在訪問看護師として働く。

インタビュー23

インタビュー時(2021年6月)の年齢:54歳
関係:母
医療的ケアのある子:次女17歳
首都圏在住。夫、長女(大学2年生)、次女(17歳、医療的ケア児)、実母と暮らしている。

次女は気管切開があるが自立呼吸。ほぼ全盲で外出時は白杖を使っている。現在は盲学校高等部卒業後の進路を検討中、18歳を目前に医療・福祉の移行期を迎えている。家族の雰囲気を察して「大丈夫」と盛り上げてくれるムードメーカー。長女がガイドとなり、次女は東京オリンピックの聖火ランナーを務める。次女のがん再発を機に常勤職を退職したが、生命力の強い娘の様子から「娘を諦めない、でも私も諦めない」と考え、フリーランスの仕事を再開した。

インタビュー20

インタビュー時:52歳(2021年4月)
関係:母
医療的ケアのある子:長女18歳
九州地方在住。長男(26歳)、次男(23歳)、長女の母親。実母は同居。

長女は出生直後にNICU(新生児集中治療室)に入室。生後1ヶ月で再入院し、1歳5ヶ月頃に筋病(先天性ミオパチー:乳児重症型)と分かった。
人工呼吸器、気管切開、胃ろうが必要な状態で2歳3ヶ月で退院後は、自宅で生活している。
長女は高校を卒業して自立支援センターに通い、1人暮らしをしたいと希望している。
自分の仕事は着物リメイクの自営業で、親の会の活動もしている。

インタビュー18

インタビュー時:57歳(2021年4月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男17歳
首都圏在住。夫、長男の3人家族。

長男は1歳2ヶ月頃まで元気だったが、感染症を繰り返すごとに状態が悪くなり、1歳6ヶ月でミトコンドリア脳筋症(Leigh脳症、ピルビン酸脱水素酵素欠損症)と診断された。
言葉での意思疎通は難しく、人工呼吸器、気管切開、吸引、胃ろうからの経管栄養がある。
自身は障害のある子どもを支援するNPO法人で活動している。
長男の特別支援学校に付き添いながら、卒業後に社会に出る準備を大切に過ごしている。

インタビュー17

インタビュー時:51歳(2021年4月1日)
関係:母親
医療的ケアのある子:次男17歳
関東在住。夫と長男(22歳)、次男(17歳)、長女(13歳)の5人家族。

次男が出産時のトラブルにより脳性麻痺となったことをきっかけに看護師を退職。
次男は口腔・鼻腔吸引および胃瘻からの経管栄養が必要である。
自分で体を動かすことが難しいが、母親の声には目を動かすことがある。
最終的には小児慢性特定疾病医療制度の助成を受けられたが経済的負担を感じてきた。
医療的ケアが必要な子どもとの生活に不自由さはあっても我が子と触れあえる生活には幸せを感じている。

インタビュー14

インタビュー時: 52歳(2021年2月)
関係:母
医療的ケアのある子:長女7歳(2016年逝去)
首都圏在住。夫、長男21歳、次男20歳、義母の5人家族。自営業。

長女は2歳半頃まで元気に育っていたが、3歳で発達障害、睡眠時無呼吸症候群と診断され、マスク型人工呼吸器が必要になった。
その後、感染症で呼吸状態が悪くなり、気管切開、経鼻経管栄養、吸引も必要になった。
5歳で中枢性肺胞低換気症となり、さらに呼吸状態が悪化し7歳の時に亡くなった。
特別支援学校のスクーリングで楽しそうにしていた長女を思い、今は特別支援学校を作る活動を行っている。

インタビュー10

インタビュー時の年齢:50歳(2020年12月)
関係:母
医療的ケアのある子:長男7歳
首都圏在住。長男との2人家族(長男3歳の時に離婚)。

妊娠中に子どもがダウン症候群の疑いがあることがわかった。
妊娠30週台の時に緊急帝王切開で出産した。
現在、長男は気管切開、吸引、胃ろうによる経管栄養、睡眠時に人工呼吸器を装着し、週に4〜5日特別支援学校に通っている。
水頭症とてんかんと診断されている。
親の会に参加したのをきっかけにそれまで受け身だった自分自身に気付き、積極的に居住地における医療的ケア児に関わる課題の解決に仲間とともに取り組んでいる。