セカンド・オピニオン
セカンド・オピニオンとは、病気の診断や治療法について、主治医以外の医師から意見を聞き、意思決定の参考にすることです。理想的には、主治医から十分説明を受け、話し合ったうえで希望を伝え、紹介状と診療情報を持って、希望する別の医師に依頼し、意見を求めることをいいますが、実際には主治医に対する遠慮などがあって、理想通りにはことが運ばない場合も多いようです。そこで、ここでは広く、その時の主治医以外の医師に意見を求める体験をセカンド・オピニオンとして紹介しています。
セカンド・オピニオンを活用した人たちのなかには、セカンド・オピニオンを聞くのはごく当たり前なことだと話す人がいました。また、ある男性は、がんという病気は複数の専門家にかかる必要があるので、セカンド・オピニオン制度を活用することは一般の人にとって、とても重要だと話しました。
かかっていた病院の対応に疑問や不満を感じ、納得できる治療を求めて、他の医師に意見を聞きに行ったという人もいました。
セカンド・オピニオンを希望する人にとって、どの病院、どの医師にセカンド・オピニオンを依頼するかはとても重要なポイントです。書籍、新聞などのメディアやインターネットで探したという人もいれば、家族や知り合いに紹介されたという人もいました。セカンド・オピニオン外来を利用した人もいました。厳密にはセカンド・オピニオンにはならないけれど、個人的に付き合いのある友人、知人の医師に意見を求めたという人もいます。
セカンド・オピニオンのみならず、サード、フォースとさらに複数の医師から意見を求めた人もいます。その体験を振り返って、病院を探すときのコツを語る人もいました。
セカンド・オピニオンを求めなかったという人たちもいます。その理由として、今の主治医の対応に満足していて、信頼しているから必要を感じなかったと話す人もいれば、他にどこに行ったら良いのか分からなかったし、そもそもセカンド・オピニオンが二股をかけているようで、主治医の機嫌を損ねてしまうのではと不安に感じて言い出さなかったという人もいました。また、希望はあったけれど、自費診療で受けるタイプのセカンド・オピニオン外来は高額だから諦めたと語る人もいました。
実際にセカンド・オピニオンを求めた人たちの中にも、言い出しにくさを感じていたという人は少なくありません。患者に出来るだけ積極的にセカンド・オピニオンを受けるよう、医師の方から勧めて欲しいと語る人もいました。一方、すでにここで治療を受けたいと意思を固めていたところで、医師からセカンド・オピニオンを取るよう強く勧められてしまい、かえって戸惑ったという人もいました。
セカンド・オピニオンを受け、診断や治療法、予後について新たな可能性を聞き、助けになったという人もいましたし、違った見解が出てきて悩んだという人もいます。自分の考える治療方針に合う医師へ移ったという人もいました。また、ある男性は、自分にあう第三者的な意見が聞けるよう、セカンド・オピニオンの体制を整えてもらいたいと話しました。
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いいとか悪いとかでなく、複数の医師の意見を聞くのは必要なことで、がんと言えばセカンド・オピニオンはワンセットだと思う
全てのがんの知識・技術をもつ医師などいない。いざというとき、セカンド・オピニオン制度を活用し、その分野の専門家を探すことが大切だと思う
どの病院がいいか分からなかったので、たまたま目にした本の新聞広告で見つけた医師にセカンド・オピニオンを受けに行ってみた
インターネットで、高名な先生に相談に乗ってもらえるセカンド・オピニオン外来を見つけた(テキストのみ)
セカンド・オピニオンではないけれど、知りあいの医師に雑談まじりに「先生だったらどう思う?」と意見を聞いた
セカンド・オピニオンを受けてみたいけれど、どこがよいかわからないし二股かけていると感じる。今の先生も悪くないし、どこでも同じだと思う
以前よりだいぶ浸透したけれど、医師の方からセカンド・オピニオンを積極的に勧めて欲しいと思う
セカンド・オピニオンの細胞診断で「がんではない」と言われ助かったと思ったが、意見が分かれたので、もう一度生検を受けることになった(テキストのみ)
