病院・医師の選択

治療を受けるにあたり、どの病院を受診するか、誰を主治医にするかは患者にとって重大な問題です。ここではインタビューを受けた人たちが、どのように病院や主治医を決めたかについての体験談を紹介します。

病院や医師を探すとき、まずは医師や知人、家族の紹介や口コミ、本や新聞記事、インターネットなどをもとに情報を集めたという人が多いようです。その医師の肩書が立派かどうか、有名かどうか、病院や医師のこなす症例数や手術件数といった統計データなどが指標の一つとして語られていました。とりわけ手術や先進的な治療など、医療者の経験値や手技の良し悪しに成否がかかると思える治療を希望した場合には、数を基準に選んだという人が少なくありませんでした。

主治医を選ぶ際の決め手になったことについて多くの人が話しています。根治の希望がもてる説明をしてもらえたこと、自信があると感じられたこと、「あなたにはこの治療があっている」と自分の立場に立って意見してくれたことなど、医師の言葉や人柄に信頼を感じられた様々なエピソードが語られていました。ある男性は、技量はもちろんだが、患者や家族を安心させるコミュニケーションができるかが医師には重要であると語っていました。

複数の病院・医師にかかる

ときには別の病院や医師にかかったり、転院したりする場合もあります。希望する治療を受けるために、設備の問題で転院したという場合もありますが、予告なく担当医が交替したとき、生命予後や今後の治療に関わる情報で、重要ではあるけれども慎重に扱ってほしい内容を、医師から「一方的に伝えられた」と感じられたときなど、自分の想像とは異なる対応を受けたときに、ここには身を委ねられないと感じて、黙って別の病院に移ったという人もいました。なかには不満をはっきり伝えて病院を替えたという人たちもいます。また症状の改善が感じられないとき、別の視点を求めて、違う病院を受診したという人もいました。同時に複数の病院を受診し、多数の医師から意見を求めているという人たちもいます。ある男性は、担当医の言葉のおかげで、心配や遠慮を感じずに病院を替える意思を伝えられた体験について語っています。患者からは言い出しにくさはあるけれども、自分の望む治療や対応を受けるためには、病院や医師を替えることも必要だと語る男性もいました。(「セカンド・オピニオン」も参照)