インタビュー内容テキスト

まあ私のことを今、分かるときと分からないときがあるので、分かるときだと当然、父も自分のことが分かっているので、そのときに話した内容を全部、今メモ取ってるんですよ、ベッドサイドに置いてるんですけど。まともに会話ができたときの話を、じゃあ、昨日はここまでの話をしたっていうのメモ取っといて、翌日とか翌々日とかに父と話をしてて、あの、バチッとこう、周波数が合って、会話がまともになったときに、「そういえばさ、さっきの話なんだけど」って、何日か前の、最後の話の話をすると、「ああ、あれはこうでしょ」って話がつながってくので、これは、ここ1年ぐらいでようやく編み出した技だったんですけど、あ、これなら会話ができると思って、やってるとこですね。
だから、うまい具合に、それで見送っていってあげたいなと思うんですよね。

―― その、つながる話とつながらない話って、何か特徴があったりするんですか。

ありますね。つながる話のときは、もうちゃんと目を見て話をするし。で、あのー、会話の中でも、もう明らかにちゃんとした名詞をパコンって言ってきますし、で、「ああ、そうなんだ」とか、相づちもちゃんと打てるんです。で、ただ、あのー、アルツハイマーのせいでこう、周波数が合わなくなっちゃうと、もう目もどっか、こう、どっかほか見ていて、私の後ろを見てるんですよね。こう、たぶん「何、誰かいる」って言ったら、「うん」ていう話をしてるので、何か全然違うものが見えてるみたいですし。そのときとかは、会話をしても、まあ、あのー、「ふうん」みたいな、こう、どっか見ながら「ふうん」っていうぐらいで、何もつながらない。
だから私たちはたぶん、テレビを見てるときに、何かのこう、ドラマとかがあったら、ドラマの物語があって、間にコマーシャルが入って、続きから始まっても、普通に見てるじゃないですか。でも、父にしてみたら、コマーシャルが入っちゃうと、そこでまったく分からなくなっちゃうんだろうなと思うので。そのコマーシャルの部分を抜いてあげて、コマーシャルが入る前の、最後の話をもう1回してあげると、こっちからまた始まってくという感じなので。まあ、手間は確かにかかりますけど

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