乳がんの原因についておもいあたること

乳がんの原因はまだ完全に解明されていませんが、ある女性たちは乳がん発症のリスクがわずかに高いと考えられています。乳がんを発症するリスクは若い女性(35歳未満)では非常に低いのですが、年齢が高くなるにつれて増加します。乳がん女性の10人中8人(80%)は50歳を過ぎてから発症します(NHS Choices 2015)。他のリスク要因として、乳がんの著しい家族歴、過体重である、アルコールの消費、喫煙癖、50歳を過ぎてからのホルモン補充療法(特に、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用したホルモン補充療法)の使用、又は経口避妊薬の服用、乳房近辺への放射線療法などのがん治療歴、それから他のいくつかの乳房疾患、などがあります。

ここでは、女性たちが自分に思い当たる乳がんの原因について論じています。
多くの女性が乳がんの原因がまだ完全に解明されていないことを知りながらも、診断に対して「なぜ私が?」という共通の反応をしていました。

身内に乳がん患者がいる数人の女性は、遺伝的要因が重要な原因だと感じていました。別の女性たちは遺伝的要素は少ないと指摘しました。乳がんのうちわずか5~10%(20人に1人から10人に1人)は、家族に受け継がれる欠陥遺伝子が関連していると考えられています(Macmillan Cancer Support Oct 2013)。乳がんに関連する主要な3つの遺伝子は、BRCA1、BRCA2、TP53であり、PALB-2も乳がんに関連するというエビデンスもいくつかあります。この専門分野の知識は発展を続けています。テスは、33歳の時に乳がんの診断を受けましたが、BRCA1ならびにBRCA2遺伝子を保有しているかを調べる検査を受けました。

乳がん発症の原因と考えられる様々な多数の要因を示唆した女性も多くいました。一部の女性は、ホルモン剤の使用が乳がんの原因に関連している可能性があると考え、経口避妊薬とホルモン補充療法について意見を述べました。

ある女性は食べ物とがんとの関連の可能性についても話していました。また、インタビューに答えたうちの何人かは病気になった後で食生活を変えていました。西洋的ライフスタイルと食事を、非西欧諸国と比較する人たちもいました。自分は常に健康的な生活をしてきたのに、なぜ乳がんにならなければならなかったのかわからないと話す女性たちもいました。

数人の患者は、乳がんは誰彼の区別なく襲うものであり、すべての女性が潜在的な危険にさらされていると話していました。このうち何人かの女性は、危険因子のカテゴリーのいずれにも当てはまらないと言っていました。この中のひとりは、乳がんの原因に関するマスコミの報道について、証拠が不十分であり、パニックの原因になっていると批判していました。考えられる乳がんの原因として、ストレスを挙げた女性も何人かいました。環境、汚染、および化学物質の影響について疑いを持っている人も何人かいました。

あるインタビュー回答者は、もっと乳がんの原因について研究する必要があると強調し、製薬会社の役割に疑問を呈していました。数人の女性たちは、年齢が重要な因子であると考え、乳がん患者の多くが50~65歳であると思っていました。(※1)ある女性はX線の影響があるのではないかと疑っており、別の女性は、乳がん統計データの増加には、乳がんの認知度が高まったことや検査技術の向上も貢献しているのかもしれないと語っていました。

2人の女性は、自分が危険因子のいくつかのカテゴリーに当てはまったことにより、乳がんを発症しやすい体質であることがわかる助けになったと語っていました。(※2)

(※1)英国と異なり、日本では2000年年齢別がん罹患率によると30歳代に罹患率が増加し、40歳代後半にピークがある。(ウェブサイト国立がんセンターがん対策情報センターがん情報サービスより)

(※2)多くの疫学的研究から乳がんの危険因子として、わが国では年齢(40歳以上)、未婚(30歳以上)、高齢初産(30歳以上)、少産、非授乳、低い初潮年齢、高い閉経年齢、肥満、放射線、飲酒、ホルモン補充療法や経口避妊薬の長期服用、乳腺の良性疾患の既往、乳がんの家族歴、乳がんの既往などが報告されています。しかし、このすべてが日本のデータで結論付けられてはいません。インタビュー回答者が甲状腺摘出を危険因子の一つと考えてあげていますが、日本では通常、危険因子にはあげられていません。英国においても同様です。インタビューで語られているのはあくまでも個人の考えであり、必ずしも科学的根拠に基づいた危険因子ではありません。

2017年10月更新