精巣摘除術

前立腺癌が大きくなるには男性ホルモン(テストステロン)が必要です。そこで、癌をコントロールする一つの手段としてはテストステロンを欠乏させる方法があります。これは薬剤を用いて行うこともできるし、精巣摘出術(睾丸の摘出)により外科的に行うこともできます。今日では、精巣摘除術はあまり頻繁には行われていませんが、それは同じような仕組みで効くホルモン治療が使えるからなのです。

一部の人々は長期間にわたる薬物療法よりもこの手術を好みます。両方の睾丸を完全に取り除くか、各々の睾丸のテストステロン産生に関わる領域だけを切除するか(後者では、結果として、まったく機能しない睾丸が陰嚢内に残存することになる)どちらかの方法がとられます。この手術は局所麻酔で日帰り治療として行うこともあるし、脊椎麻酔または全身麻酔で入院治療として行うこともあります。この手術の副作用は薬剤によるホルモン療法を受けている男性が経験するものと似ています(‘治療の副作用’を参照)。

一人の男性はこの精巣摘出術を非常に軽い手術だったと述べていますが、しかし別の男性は合併症を発症し5日間入院しています。非常にPSA値が高いけれども生検では癌が確定できなかったこの男性(後者)は、外科医のアドバイスに従って、最も適切な治療形態として精巣摘出術を受けることにしたのです。この患者は、その診断がPSA値の上昇だけで行われたため、いまでも自分が癌であったのかどうか疑問に思っています。