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インタビュー時:52歳(2021年4月)
関係:母
医療的ケアのある子:長女18歳
九州地方在住。長男(26歳)、次男(23歳)、長女の母親。実母は同居。

長女は出生直後にNICU(新生児集中治療室)に入室。生後1ヶ月で再入院し、1歳5ヶ月頃に筋病(先天性ミオパチー:乳児重症型)と分かった。
人工呼吸器、気管切開、胃ろうが必要な状態で2歳3ヶ月で退院後は、自宅で生活している。
長女は高校を卒業して自立支援センターに通い、1人暮らしをしたいと希望している。
自分の仕事は着物リメイクの自営業で、親の会の活動もしている。

語りの内容

在宅をはじめて、1年も経たないうちですかね。大きな台風がきまして、この辺浸水したんです。
うちは浸水しなくて大丈夫だったんですけど。

停電が起きて、10分ぐらいたって電力会社に電話したら「まだ復旧の見込みはない」っていう返事で、すごく怖くなって、どうしようと思って。
15分ぐらいたったところで救急車を呼びました。
「もう既に全部出払ってて、1台もそっちに行けない」っていうお返事で。

慌てて、まちの消防団の方に自家発電機を借りるようにしたんですけど、持ってきてくださった自家発電機が外で使うもので、外は雨風激しくてとても使えない。
自家発電機が使えなくって、どうしようってしてた頃に救急車が1台来てくれて。

やっと救急車に乗り込んで、車両の中の電力をもらって呼吸器は動かせたんですけど、もう浸水してて、救急車も身動きが取れなくなってしまって、どうしよう、どうしようと言って、そこに2時間ぐらい滞在したかな、救急車の中で。

その後、近くの老人ホームの施設長さんがうちの隣の家の方で、声を掛けてくださって「老人ホームのほうに来なさい」って言ってくださって、何とか行かせていただいて。

夜が来る前に県病院の主治医の先生から「夜になると怖いので、今のうちに県病院に何とか避難してくれ」っていうお電話があって、県病院の主治医の先生が国土交通省の車を手配してくださって、国土交通省の車を先導車にして救急車に乗って。
普段、うちから20分で行ける県病院を2時間かけて、田んぼ道を通って行ったっていう経験があります。

救急隊員の方には「何で早く避難しないんですか」って(言われた)。
それからは大きな台風が来るっていうときには前日から県病院に避難入院させていただいてます。

――ごきょうだいはそのとき、どうしてたんですか。

うちの家の前の方が「下の子のことでいっぱいだろうから上のお兄ちゃんは僕たちが連れて避難するから大丈夫だよ」って声掛けてくださって、結局、うちの両親が来てくれて、うちの両親と避難したんですけど。
本当にすぐ駆けつけてくださったので、その近所の方が。
地域のつながりって大事だなってそのときも思った出来事でした。

私は: です。

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