術後後遺症とリハビリテーション

乳がんの手術では、肋間上腕神経が傷つけられたり、傷が治る過程で癒着したりして、手術した側の胸や脇の下、腕の痛み、しびれや知覚異常、腕が上がりにくくなるなどの運動障害が出ることがあります。インタビュー協力者の中でも、腕の上がりにくさは多くの人が経験していました。入院中に動かせるようになった人もいましたが、退院してからもしばらく「バスに乗ってつり革につかまれないし、降車ボタンも押せない」といった状況が続いたという人もいました。それでも、多くの人は半年から1年くらいで次第に良くなったと話していました。

回復に1年半かかったと話すろう者の乳がん体験者は、皮膚移植を受けていました。そのため、術後に傷の安静を強いられ、リハビリに時間がかかったそうです。

病院によっては腕のリハビリテーションのプログラムを取り入れているところもありますが、自発的にリハビリを行って改善したという人たちもいました。ある女性は退院後、つらい腕の痛みがあったそうですが、ウォーキングで改善したと話していました。また、術後しばらくしてからモンドール病という静脈炎を併発して、わきの下が突っ張って腕が上がりにくくなったという人たちもいます。

※皮下静脈に生じる血栓性の静脈炎で、胸部の外傷が引き金となって起きることが多く、主に乳房や胸部に発症しますが、時には腕に出ることもあります。

腕の運動障害のほかには、痛みやしびれ、熱感、神経過敏などの症状を訴える人もいました(「乳房切除後疼痛症候群」とも呼ばれる)。さらに手術の後遺症で、リンパ浮腫になった人もいますが、そちらについては、リンパ浮腫をご覧ください。

他にも乳房切除後の傷痕の感覚異常や、温存手術後の乳房の痛みや感覚麻痺などについては、乳房切除術乳房温存術でも紹介しています。

2018年9月更新

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