日常生活への影響|臨床試験・治験の語り

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NPO法人 健康と病いの語り ディペックス・ジャパン > 臨床試験・治験の語り > テーマ別 > 参加している間のできごと > 日常生活への影響

臨床試験・治験の語り

日常生活への影響

臨床試験・治験は、通常の治療とは違い、原則として最初にたてられた計画を厳格に守りながら進められます。通常の治療では、患者の状態や生活環境の変化などに応じて柔軟な対応がとられますが、臨床試験・治験では計画を守って進めなければ、開発中の薬などの有効性や安全性を正しく判断することができなくなってしまうからです。したがって、臨床試験・治験に参加すると、患者も可能な限り決められた計画に沿って、通院したり、薬を飲んだり、日常生活を送ったりすることが求められます。そのために、生活上の制約や不便、精神面・心理面への影響が出てくることにもなります。ここでは、参加中に日常生活にどんな影響があったのかみていくことにします。(「参加中の体調トラブル」もあわせてご覧ください)

通院に関すること

まず、臨床試験・治験に参加した場合、最初から最後まで決められた病院に通わなければなりません。通常の治療であれば、自身の生活環境などの変化に合わせて治療途中であっても通いやすいところに変えることはよくあることです。しかし、臨床試験・治験ではそれを行う場所も計画の一部に組み込まれているので、途中で自分の都合で通院先を変えることはできないのです。

ある80歳代の女性は、ひとりで治験のために病院に通っていたものの、季節によっては朝早くから病院に行くのが大変だったと語りました。

仕事のような感じで一生懸命病院に通っていたが、寒い時期は朝早くから家を出ていくのが辛いと思うこともあった

また、とても遠い病院に通わなければならないときには、家族からのサポートを必要とすることもあります。次の人は、治験のために北関東から関西地方まで4週間に1回通っていました。朝方家を出て昼頃に現地に到着するというスケジュールをこなすために、家族に迷惑をかけて嫌だったと言います。特に、この人の場合は、治験が終わってからも定期的に治験を行った病院に通っていたため、それも含めると通院期間がとても長く、ストレスもかかっていたようです。

治験をやる病院まで6時間もかかるので、家族に送迎してもらいながら通っていたが、とても迷惑をかけたし、嫌だった

また、仕事を持っている人の場合は、決められた日に決められたところに通うには職場との調整が必要になることもあります。次の人は、8週間の期間が定められた治験で、治験の診察のために週に1回会社を休まなければいけなかったそうですが、病気のことを伝えてあったせいか、周囲の理解は得られていたと思うと語りました。

週に一度、治験に関連する診察を受けに行くために会社を休まなければならなかったが、病気のことで休むのはよいという雰囲気だったので周囲の抵抗はなかったと思う

薬や医療機器の管理と記録

通常の治療であれば、体調に合わせて薬の量を調整しますし、仮に飲み忘れがあったとしても、その全てを毎回医師に報告することは求められていません。しかし、臨床試験・治験の場合は、薬や医療機器の効果を正しく判定するためには、これらを指示通り、計画通りに使うことが求められます。これは、参加する患者が担う最も重要な責務です。

まず、普段使ったことがない機器を使う治験の場合は、使い方に慣れるのに一苦労です。次の人は、子どもが視力矯正のハードコンタクトレンズの臨床試験に参加し、今まで使ったことがなかったコンタクトレンズの入れはずしに慣れるのに大変だった様子を語ってくれました。

最初の頃は、使ったことがないハードコンタクトレンズを入れはずしするのがとても大変で、スパルタ式の訓練で、かわいそうに思った(音声のみ)

計画通りに薬を使っているか確認したり、病院の外での体調変化がわかるように、いろいろな記録をつけたりしなければならないこともよくあります。使い終わった薬の容器も患者が勝手に処分するのではなく、病院に返却してその薬を計画通りに使ったこと(あるいはどの程度使い残したか)を見せる必要があります。

次の人は、気管支ぜんそくのための吸入をする治験に参加していましたが、毎日の呼吸の状態を計って記録しなければならず、眠いときや疲れたときなどにも記録漏れがないよう工夫をしながら続けていたと言います。

眠いときや疲れたときでも提出するノートに書くべきことは簡単にでもメモしておき、次の日に清書するということもあった(音声のみ)

また、仕事を持っていると、普段の生活に加えてさまざまな記録を取るという作業が負担になることもあります。次の人が語るように、記録するという作業量自体はあまり大きくなくても、臨床試験・治験に参加することによって負担や手間は多少とも増えることになります。

忙しく働いている中で、薬を決められたとおりに飲み、体の状態を記録していくという作業は負担というほどではないが面倒くさかった(テキストのみ)

治験の薬は、通常の治療で使われる薬とは違い、たとえ残ってしまったとしても患者が自由に処分できるわけではありません。残った薬も、薬が入っていた容器もすべて、治験を行っている病院に返却します。これらを返却することで、飲み忘れ・使い忘れの有無・量を確認し、薬が正確に使われていたかどうかを知ることができますし、誤って他の人が薬を飲んでしまったりすることを防ぐこともできます。薬の効果を正確にはかり、周囲の人の安全を確保するという意味で、治験の薬の管理はとても重要です。

次の人は、にきびの塗り薬の治験に参加中、日々の体調や肌の状態などを日記につけることと、診察日ごとに塗り薬のチューブを治験を行っていた病院に返却するように指示を受けていました。日記はともかく、チューブを忘れずに返却するのが心配だったと語っていました。

治験のための日記をつけるのはまったく苦ではなかったが、毎月の診察ごとに前回出された塗り薬のチューブを忘れずに病院にもっていかなければならないのが心配の種だった

こうした記録などだけでなく、もう少し生活に踏み込んだ影響が出てくる場合もあります。臨床試験・治験で使う薬によっては、食事時間を厳格に管理しなくてはならない場合や、普段使っている薬が使えなくなることがあります。通常の治療で使われる薬などであれば、その人の生活パターンや常用薬との兼ね合いで調整することができますが、臨床試験・治験の場合には、生活パターンや常用薬の使用を試験薬に合わせなければならないこともあります。

次の人は、食事のタイミングが薬の効果や副作用に影響する治験であったため、薬を飲む時間を決め、それに合わせて生活パターンを組んでいました。自宅にいるときはそれでよいのですが、旅行のときや友人との食事の際には守るのが難しかったと言います。

治験の薬を飲む前後にはものを食べてはいけなかったので、薬を飲む時間を決めていたが、外食したり旅行に出かけた時は守れないときがあった

精神的・心理的な負担

これまでみてきたように、臨床試験・治験に参加すると、普段はしないようなちょっとした制約が加わったり、負担が生じることがあります。実際の行動に現れる事柄だけでなく、精神的・心理的にも普段と違った気持ちを感じた人もいました。

通常の治療と異なり、決められたとおりに薬を使うことは、臨床試験・治験の枠組みの中で患者が担っている責務ともいえます。この責任を果たすために、頻繁に医師に連絡をとったことで気を使ったり、決められたとおりに薬を飲まなければという義務感を持った人もいました。

たとえ目薬でも治験のもの以外の薬を使うときに確認を取らねばならず、忙しい医師に電話するのは悪いなと思いながら電話すると報告のお礼を言われてほっとした
約束したことは守るのが当たり前で、治験の薬を決められたとおりに飲まなければいけないという義務感をもった

2016年11月公開

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