病気を抱えての学校生活には、行事や受験、友だちとの関係、先生の理解など、就労とは違う心配事があります。学校で経験した苦労、先生や友達に助けられたこと、そして楽しかった思い出などが語られています。
学校生活で大変だったこと、苦労したことはたくさんありました。次の女性はステロイドの副作用でおにぎりみたいな顔で学校に行った時のことは忘れられないと言います。
学校で友達に病気のことやエレンタールのことをどう伝えたら良いのかはなかなか難しい問題です。説明に困った経験、理解してもらった経験などを紹介します。
母方の親族がクローン病だという方は、母親が親身になって一緒に先生に説明に行ってくれた、と語っていました。そうした中で、隠さない方が友だち関係も円滑にいくと思い、先生からの配慮や保健室の利用など学校側の理解を得ながら、友だち関係も上手くいったと言います。
体育の授業に参加できないなど、病気によってできないことを担任の先生に伝えた人は多くいました。ただ、そのことが十分に理解されたのかどうか不安に感じたり、他方で保健室の先生は勉強して十分に配慮してくれた、と語った人もいました。
小中学校で病気を持つ子どもは、「みんなと違う」という負い目があるので、そういう子どもたちには、先生から「大丈夫だよ」と後方から支援してほしい、と要望する人もいました。
学校生活では行事も大きなウェイトを占めています。修学旅行や体育祭、さらには資格取得のための実習など、参加できるかどうかは大きな課題です。同様に大学受験での体調不良や大学入学後の苦労についても語った人たちもいました。
2019年6月公開
認定 NPO 法人「健康と病いの語りディペックス・ジャパン」では、一緒に活動をしてくださる方
寄付という形で活動をご支援くださる方を常時大募集しています。