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NPO法人 健康と病いの語り ディペックス・ジャパン > 認知症の語り > テーマ別 > 認知症の診断と治療 > 症状の始まり

認知症の語り

症状の始まり

ここでは家族やご本人が初めにおかしいと気付いたのはどんな状況からだったかについての語りをご紹介します。認知症の初期症状としてよく言われているのは

・何度も同じことを言ったり聞いたりする。
・ものの名前がでてこない。
・以前はあった関心や興味が失われる。
・置き忘れやしまい忘れが多くなる。

などです。

家族が異変に気づく

こうした症状に、最初に気づくのは家族など身近に暮らしている人たちですが、私たちのインタビューでは、異変に気付いていても、 認知症を疑ってすぐに受診を勧めたという家族は少数派でした。たまたま体調が悪いなど一時的なことだろうと思っていたり、年齢相応の問題と思っていたりして、あえて医師の診察を受けさせようとは思わないようです。

何かいろいろあった気はするが、認知症とはとらえていなかった。夫はよく置き忘れをしたが、それは普通の人もやることなので気にしていなかった(音声のみ)
夫がたまに駅の出口を間違えたり、暗証番号を忘れてお金が下ろせなかったり、電話が掛けられなかったりというのは許容範囲と思っていた

しかし、多くの家族が認知症の診断を受けてから昔のことを振り返る中で、「今から思うとあれは認知症の症状だったのかもしれない」という話をしています。中には、以前から抑うつ症状があって、いつから認知症の症状が始まったのかはっきりしないという人もいました。(うつとの関係については「病院にかかる」も参照)

用もないのにたびたび父から電話がかかってきたのは、今から思うと認知症のはじまりだったのかもしれないが、その時はわからなかった
義母は娘を突然亡くした後、ちょっとうつっぽくなっていたので、どこから異変が始まったのかわからない。医師からは「老人性うつ」とも言われていた(テキストのみ)

一緒に暮らしていないために気づくのが遅れるケースがある一方、毎日一緒にいるからこそ分からない場合もあります。同居していない親族や、職場や近所の人などから指摘を受けて受診したという人も少なくありません。もっと早く気づいてあげればよかったと後悔する人もいます。

父が亡くなって一人暮らしをしている母を訪ねたとき、いつもと様子が違う感じを受けたが、1年ぐらいは気のせいかと思ってそのままにしていた
善光寺参りに親族と出かけた後で、久しぶりに夫に会った自分のきょうだいから、夫の歩き方がおかしいことを指摘された(テキストのみ)
夫は会社の人から忘れっぽくおかしいので受診したほうがいいと言われ、健康保険組合から心療内科を紹介してもらった(音声のみ)

ほかの家族の介護経験から、初期症状で認知症を疑ってすぐに受診を勧めたという家族介護者もいましたが、はっきりと認知症を疑うきっかけとなるような「決定的な出来事」があったという人が少なくありませんでした。

自分が旅行に出かけているうちに、母が弟に電話をして、自分が家のお金を全部持って逃げたと言ったことが、決定的な大事件だった
急に父のもの忘れが増え、睡眠時間が長くなったように感じていたが、ある日帰宅するとベッドのそばで転倒して、血まみれになっていた(音声のみ)
診断の1年半くらい前から母は怒りっぽくなっていたが、あるときものすごい形相で後ろから殴りかかってきたことが気にかかり、専門家に診てもらうことになった(音声のみ)

本人が異変に気づく

逆に家族よりもご本人が先に異変に気づいて、自分から受診したケースもあります。それまで健康に過ごされていた若年性認知症の方のほうが、 高齢になって発症された方よりも、自分の異変に気付きやすいようですが、高齢者の方でも外出の際に目的地にたどり着けない、帰ってこられないといった経験をして、受診を希望した人もいました。

最初は妻自身が違和感を感じて精神科を受診した。当時は記憶障害などの症状はなく、「なんか変だな」という感じと気が滅入るということで、うつ病を疑われていた

ご本人が異変と感じているのは、必ずしももの忘れなどの典型的な症状ばかりではありません。「自分が自分でないような感じ」「ものが見えていてもそこにないような感じ」など、実際にご本人が違和感があると感じていても、それをうまく説明できないことも多いようです。その心細さについて、ご本人たちが次のように語っています。

ある日急に自分が自分でないような感じになり、説明しようと思っても説明ができなくて、非常に心細かった
最初に字が書けなくなっておかしいと思ったが、その後ものがはっきりと見えない、見えていてもそこにある感じがしないようになってきた

中には早くから異常に気づいていながら、その不安を誰にも言わずに、日記に書き残していた人もいました。あとからそれに気づいた家族の思いは複雑です。

父がつけていた日記に、頭の中にもう1人違う人がいる気がすると書かれていた。昭和世代の人なので不安を表に出すことはできなかったのだろう

さらに、認知症とは関係なさそうな症状をご本人が訴えていたのを、やはり何か関連があったのではないかと感じている家族介護者もいました。

妻がべろが痛いと言い出したのは10年前で、その頃がどうも始まりかなという感じがする。それからもの忘れが始まって診断に至った

アルツハイマー型以外の認知症の始まり

一方、レビー小体型認知症や前頭側頭型認知症の人は、冒頭に挙げたような典型的な認知症の症状を示さないことも多いため、家族が異常に気づいていてもそれが認知症であるとは思わず、病院に行くようなことだとも思わないようです。睡眠時の異常行動は、しばしばストレスや疲れからくる「寝ぼけ」だろうと解釈されていました。

父が真夜中に外に出ていくことが何度か続いておかしいとは思ったが、記憶力や判断力に何の問題もなかったので、認知症になるとは思ってもいなかった
夫はよく夜中に寝言を言って暴れていた。企業戦士でストレスがたまっていているからだろうと思っていたが、レム睡眠障害(※)と思えばつじつまが合う

※脳が覚醒に近い状態で活動しているレム睡眠中に、夢の内容に反応して異常行動が出現すること

前頭側頭型認知症の一種であるピック病の夫を持つある女性は、前頭葉が委縮すると欲望や衝動の抑制ができなくなるという知識を持っていましたが、 子どものようにわがままをいうようになった夫がまさか本当に病気だとは思わず、「パパ、前頭葉が委縮してるんじゃないの?」と冗談を言っていたそうです。

好きな食べ物を子どものようにねだる夫に対して、冗談半分で「前頭葉が委縮しているんじゃないの?」と言ったが、検査を受けたら本当にそうだった(テキストのみ)

実際にはそこにいない人や生き物が見える、レビー小体型認知症に特徴的な幻視の症状が出現したときに、動物霊など病気以外の原因を疑い、お祓いをしたという人や、塩でお浄めをしたという人もいました。

最初に幻視で猫がいると言ってやさしくなでているのをみたときは、まさか動物霊ではないかとお祓いをしてもらった

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